私が初めてムジカべべの見学に行ったのは、1年半ほど前のこと。図書館でコンサートのチラシを見てからだいぶ経っていました。
子供は大きくなっても、大きくなったなりに親も色々とやることがあり、自宅で音楽教室もしていたので、なかなか訪れる踏ん切りがつきませんでした。
その間の私が抱いていたムジカべべに対するイメージは、子育て中のママのグループなので、のんびりと活動しながら、コンサートの開催のための最小限の雑務だけをやっているのだろうな、と言う感じでした。
そして、下の子の大学受験も終わり、私も何か生活に新しい風を入れたくて、自分でも子供向けのコンサートをやってきた経験も生かせるかと思いムジカべべに参加してみると、ママたちのコンサート開催に対する、意欲、こだわりのあまりの強さにとても驚かれました。
それから、めんどくさいと思われるような意見が出ても、誰1人嫌な顔せず、それどころか、「ああ、それいいね!やりたい!やろう!どうしたらできるかな?」とみんなが言うのです。
コンサートにはバスが欲しい、と誰かがいうと、私は内心「そんなの無理でしょう」と思っていても、本当にバスが出てきてしまうんです!(それは、とあるメンバーによるところがとても大きいのですが)。
メンバーみんな、やりたい、コンサートでそれができたらお客さまがきっと喜ぶ、と思ったことは、とことん実現への道を探ります。そして、難しいと思われることでも、大抵やり遂げてしまうんです。
私は子供の頃からけっこうな拘り屋で、学校での班の活動、部活、など色々な時に、「こういう風にやりたいのだけど」と言うと、大抵嫌な顔をされたり反対されるか、自分1人でそれをこなすかのどちらかだったので、だんだんと面倒な提案をすることは、なるべくやめようと言う考えになってしまいました。
でもムジカべべでは、むしろ私が「こんなのどうかしら?」と言うと、大賛成してくれてどんどん意見が取り入れられていくのです。
私は、自分の子供の小さかった時期を思うと、演奏活動どころか毎日ぐったりで、日々を過ごすのに精一杯だったのに、ここのママたちはどうしてそんなにエネルギーがあるかと不思議でなりませんでした。
でも、ムジカべべの仲間たちと支え合いながらコンサートを作り上げていくことで、達成感を味わい、大きなエネルギーが湧いてくるのだなと思うようになりました。
キラキラしているメンバーたちを見ていると、同じ年頃だったときのボロボロだった自分は一体何だったのだろう、とふと思ってしまいます。
こんな団体があるなんて、、。
実は今でも、ムジカべべは私にとって驚きの連続です。
ムジカベべ0才からの音楽会 外川真理子(クラリネット)